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叶えられるのならば  作者: 水日 福
3/5

騒がしくも、幸せな日々。終わり。

ふぅ、キツイです。

よろしくお願いします。


「ヘイッ」「シュート!」


今、静高サッカー部は、紅白戦の最中だ。

星は、赤チームのキーパーで出ている。

小金井も赤チームだ。


「ッ!キーパーッ!」

白チームの意表を突いたパスが裏に抜け、キーパーと1対1になる。


「うーぉおおおおッ!」

星は声を張り上げシュートコースを少しでも減らせるように、前に飛び出る。シュートはゴールすみ、ギリギリを狙ったシュートだったが、前に出たお陰かかろうじて触ることができた。


「ナイス、橘!

ヘイ!カウンターだ!」


。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。



「お疲れ、橘。

さっきのプレー、とても良かったぞ。」


試合は、あの後のカウンターで点を取り、その得点により、赤チームの勝利となった。


「お疲れ様です。

いえ、先輩こそ、あの後の切り替えが早かったお陰で、点を取ることができました。」


「ありがとう。だが、あのゴールはお前が、あそこでシュート止めてくれたお陰だ。」


「はい、ありがとうございます!それじゃあ、僕は帰ります。

先輩方、お疲れ様でした!」


「うぃー」「おつかれ!」


ガチャンッ!


「あいつ、本当にキーパー上手いよなぁ。」


「あぁ、俺たちが全国大会に出るためには、必要な人材だ。」


「まぁな、光さんも美人だしな!」


「光さん。マネージャーになってくれないかなぁ。」


「無理無理。俺らみたいな男所帯にあんな女神入らねーよ」


「まぁ、それもそうか。なんたって、俊の告白、断っちゃうんだからなぁ〜」


一瞬で、顔を真っ赤に染める小金井。

「ば、バカ!それとこれとは関係ないだろ!」


「俊は選り好みしなきゃ、他の可愛い子とすぐに付き合えるのによぉ。」

「なぁ。」


「う、うるせぇ!早く帰りの支度しろ!!

・・・・彼女じゃなきゃダメなんだよ。」


。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。



「夕食の具材、買ってかないとなぁ。」

今日は、何を作ろうか・・・。


「おーい。星っ!」

後ろから、足音が聞こえてくる。


「今日、2回目だね。後ろから追いつかれるの。タカ。」

と僕。


「そいえば、そうだな。

なんだ、今から帰りか?なら、途中まで一緒しよーぜっ。」

とタカ。


「いいよ。でも途中でスーパー寄るからね。」

今日は、生姜焼きにしよう。


「ほーん、そか。

じゃ、行こーぜー」


うん。









そう、言おうとした時だった、

前の横断歩道で小さな女の子が転んだ。女の子は走っていたため、立てないくらいに、足を痛めてしまっているようだった。

前に歩いていたタカがいち早くきずき、

女の子に駆け寄って、

歩道に誘導しようとしたとき、


前から車が走ってきた。

それも、ものすごい勢いで。



キィィイィィィィィィィィイ!!ドシャ!!







僕の体は、宙を舞っていた。








とっさに歩道に突き飛ばした、タカと女の子が下にいた。よかった無事だ。


それを確認した直後。

僕の体は地面に叩きつけられた。


タカの声が聞こえてくる。

でも、水の中に潜っているときのように、

うまく聞き取れない。


そして、

朦朧とする意識の中で僕が最後に考えたのは、


「姉さん、明。ご、めん。」

愛する2人の姉妹達の事だった。












僕、(たちばな) (せい)の、騒がしくも幸せな日々は、

こうして終わりを迎えた。


生き返ったら、ラブコメの主人公になりたいです。

割と切実に。

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