騒がしくも、幸せな日々。終わり。
ふぅ、キツイです。
よろしくお願いします。
「ヘイッ」「シュート!」
今、静高サッカー部は、紅白戦の最中だ。
星は、赤チームのキーパーで出ている。
小金井も赤チームだ。
「ッ!キーパーッ!」
白チームの意表を突いたパスが裏に抜け、キーパーと1対1になる。
「うーぉおおおおッ!」
星は声を張り上げシュートコースを少しでも減らせるように、前に飛び出る。シュートはゴールすみ、ギリギリを狙ったシュートだったが、前に出たお陰かかろうじて触ることができた。
「ナイス、橘!
ヘイ!カウンターだ!」
。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。
「お疲れ、橘。
さっきのプレー、とても良かったぞ。」
試合は、あの後のカウンターで点を取り、その得点により、赤チームの勝利となった。
「お疲れ様です。
いえ、先輩こそ、あの後の切り替えが早かったお陰で、点を取ることができました。」
「ありがとう。だが、あのゴールはお前が、あそこでシュート止めてくれたお陰だ。」
「はい、ありがとうございます!それじゃあ、僕は帰ります。
先輩方、お疲れ様でした!」
「うぃー」「おつかれ!」
ガチャンッ!
「あいつ、本当にキーパー上手いよなぁ。」
「あぁ、俺たちが全国大会に出るためには、必要な人材だ。」
「まぁな、光さんも美人だしな!」
「光さん。マネージャーになってくれないかなぁ。」
「無理無理。俺らみたいな男所帯にあんな女神入らねーよ」
「まぁ、それもそうか。なんたって、俊の告白、断っちゃうんだからなぁ〜」
一瞬で、顔を真っ赤に染める小金井。
「ば、バカ!それとこれとは関係ないだろ!」
「俊は選り好みしなきゃ、他の可愛い子とすぐに付き合えるのによぉ。」
「なぁ。」
「う、うるせぇ!早く帰りの支度しろ!!
・・・・彼女じゃなきゃダメなんだよ。」
。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。
「夕食の具材、買ってかないとなぁ。」
今日は、何を作ろうか・・・。
「おーい。星っ!」
後ろから、足音が聞こえてくる。
「今日、2回目だね。後ろから追いつかれるの。タカ。」
と僕。
「そいえば、そうだな。
なんだ、今から帰りか?なら、途中まで一緒しよーぜっ。」
とタカ。
「いいよ。でも途中でスーパー寄るからね。」
今日は、生姜焼きにしよう。
「ほーん、そか。
じゃ、行こーぜー」
うん。
そう、言おうとした時だった、
前の横断歩道で小さな女の子が転んだ。女の子は走っていたため、立てないくらいに、足を痛めてしまっているようだった。
前に歩いていたタカがいち早くきずき、
女の子に駆け寄って、
歩道に誘導しようとしたとき、
前から車が走ってきた。
それも、ものすごい勢いで。
キィィイィィィィィィィィイ!!ドシャ!!
僕の体は、宙を舞っていた。
とっさに歩道に突き飛ばした、タカと女の子が下にいた。よかった無事だ。
それを確認した直後。
僕の体は地面に叩きつけられた。
タカの声が聞こえてくる。
でも、水の中に潜っているときのように、
うまく聞き取れない。
そして、
朦朧とする意識の中で僕が最後に考えたのは、
「姉さん、明。ご、めん。」
愛する2人の姉妹達の事だった。
僕、橘 星の、騒がしくも幸せな日々は、
こうして終わりを迎えた。
生き返ったら、ラブコメの主人公になりたいです。
割と切実に。




