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17話 おっぱいとギャル

タップ。


俺は画面操作し召喚ガチャをおこなう。


「……まおーさま」


ちょこんと隣に、しゃがんでいるリリンが少し不安そうな、それでも期待しているような顔でこちらをうかがう。


『大丈夫だ、リリンを呼んだ時と同じことをするだけだ。』


スマホを見る。


【魔晶石:130】


『……回すぞ』


「……!」


リリンの目が、少しだけ輝く。


(また、なかま……!)


召喚ガチャだ』


画面をタップする。


光。


見慣れた演出。


だが――


今回は違う。


『……ん?』


色が変わる。


白。


青。


銀。


次々に表示されていく。


【召喚結果】

ゴブリン(☆1)

スライム(☆1)

回復薬(小)(☆2)

【魔素結晶】(☆3)

ボロ布のローブ(☆1)

コボルト(☆1)

転移石(☆3)

骨犬(☆1)

ゴブリンアーチャー(☆2)


『……消耗品もあるのか』


回復薬。


魔素結晶。


転移石。


『便利そうだな』


特に転移石。


いざって時の撤退用になる。


『これは当たりだ』


だが――


『まだ終わりじゃねえな』


最後の一枠。


そこだけ、光が残っている。


しかも――


金。


『……お?』


眩しいほどの光。


空気が震える。


リリンが、息を呑む。


「……すごい……」


(まそが……)


その瞬間。


大広間の中央に、魔法陣が浮かび上がる。


金色の魔素。


ゆっくりと、渦を巻く。


『……来る』


光の中から――


美女が現れた。


空気が重くなる。


眷属たちが、無意識に息を呑む。


『……圧が違う』


長い栗色の髪。


ゆるく波打つ髪。


眠たそうな半開きの瞳。


体のラインが出る服。


落ち着いた雰囲気。


そして特徴的な角、翼、尻尾などが見られない。


人間…?いや、この圧は人間なはずがない。


画面を見る。


【SSR】


上位悪魔ハイデーモン


【個体名 ゼルフィーナ】


【召喚完了】


【眷属登録されました】


『……SSR!?』


まだ2回目だが1番高いレアリティだ。


そして――


『……でっか』


おっぱいでっかぁ……。


思わず視線が止まる。


いや。


止まるなって方が無理だろ。


美女が、ゆっくりと目を開く。


「……あらあら」


柔らかい声。


「ここが、わたくしの新しい居場所ですの?」


『……』


近い。


距離感が近い。


自然に、すぐ隣まで来ている。


いい匂いするんだけど。


『……』


落ち着け俺。


猫だろ。


猫。


女が、優雅に頭を下げる。


上位悪魔ハイデーモン、ゼルフィーナ」


「以後、お見知りおきを」


『……』


リリンが、ぽかんとしている。


オークは固まっている。


スライムは震えている。


『……強そうだな』


空気だけでわかる。


別格。


ゼルフィーナが、ふわりと笑う。


「まあまあ」


「そんなに警戒なさらなくても」


『……待て』


『まだ終わっていない。』


念話を飛ばす。


ゼルフィーナが、ぴたりと止まる。


「……?」


『悪い。まだ召喚ガチャが終わってねえ』


「……まあ」


少し驚いたように目を細める。


「わたくし級が、まだ増えるんですの?」


『知らん』


だが――


『回す』


再び、タップ。


光。


今度は少し弱い。


おばけキノコ(☆2)

回復薬(小)(☆2)

魔素結晶(☆3)

小鬼インプ(☆2)

スライム(☆1)

影縫いの短剣(☆3)

転移石(☆3)

コボルト(☆1)

ウルフ(☆1)


『……お』


影縫いの短剣。


『キャラではないが☆3がチラホラ。当たりだな。』


だが――


最後。


また、光が残る。


今度は――


紫。


魔法陣。


軽い。


跳ねるような魔素。


そして――


「え、なにここ!?」


元気な声。


金髪ポニーテールの少女が現れた。


小柄。


露出多め。


だが、動きやすそうな格好。


【SR】


小悪魔こあくま


【個体名 モエスティラーナ】


【召喚完了】


『……ギャルだ』


「え、なにここ!?」



「めっちゃデカい!!城じゃん!」


「ウケるんだけど!」


きょろきょろと辺りを見回す。


そして――


俺を見る。


「……え」


固まる。


「猫?」


『猫だが?』


「え、念話で!?」


「てか手生えてる!!」


モエが俺の前足――いや、人間の手を見る。


「キモっ!!」


ガーン……!!!


『悪かったな……キモくて……』


多少自覚はある。


しかも。


ちらっと横を見ると――


リリンまで、小さく頷いていた。


「……ちょっと、きもちわるいです……」


『リリンまで!?』


ショックが倍増する。


普通に傷つく。


いや、めちゃくちゃ傷つく。


『便利なんだよ!!』


思わず反論する。


多少キモいと自覚していても――


一度、肉球の不便さを知ってしまうと。


もうマジックハンドをやめられない。


スマホ操作。


物を掴む。


扉を開ける。


全部が快適すぎる。


『俺の力なんだよこれは……!』


「いやでもキモいってw」


モエが腹を抱えて笑う。


「猫から急に人間の手だけニョキってw」


「ホラーじゃんw」


『そこまで言う!?』


リリンが、おずおずと近づく。


「……り、リリンです……」


「よろしく……です……」


「え、かわいっ!」


モエが一気に距離を詰める。


「リリンちゃんめっちゃいい子じゃん〜!」


『……順応早いな』


その横で。


ゼルフィーナが、静かにモエを見る。


「……」


モエも気づく。


ぴたりと動きが止まる。


「……うわ」


小声。


「このお姉さん、怖っ……」


『聞こえてるぞ』


「でもエロ……」


『おい』


はにかみながら小声で、こっちを見てモエスティラーナがで言う。


「君も見てたでしょ。ウケるw」


ゼルフィーナが、にこりと笑う。


「まあまあ」


「元気な子ですこと」


「ひっ」


モエスティラーナが、一歩下がる。


「……逆らわんとこ」


『……』


力関係、早いな。


猫の魔王。


スケベ大魔王。


そして――


SSR上位悪魔ハイデーモンSR小悪魔こあくま


こあくまってこれは種族なのか…?


たくさんの新たな眷属が加わった。


皆がガヤガヤするなか俺は


『……一気に戦力が増えたな』


そう思いながら――


俺は、新しく増えた眷属たちを見る。


SSR上位悪魔ハイデーモン


SR小悪魔こあくま


そして大量の素材と消耗品。


『……ますます周回が止まらなくなるな』

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