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黒音と白奈  作者: nakada
第8章
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70/78

70.感想

寮にて、白奈と動画を見た私は、美咲にLINEを入れていた

『うまく動いてよかったね』


『本当、どきどきしてたんだから』


『依頼者さん、富山の人だったんだね。

しかも私たちの管轄でびっくりした』


『家に突っ込んだりして、

私が黒音に逮捕されたら嫌だからね(笑)』


『さすがにそれはないと思う』


『"思う"って何よ。

そこは「ない」って断言してよ(笑)』


そこへ白奈がグループLINEに乱入してきた。


『私は真っ先に美咲を疑うね(笑)』


『白奈ぁぁぁ!!』



数日後――。


依頼者のAさんが、八尾町に住む中川さんだという話が、

また聞きではあるが私の耳にも入ってきた。


田舎では、少し変わったことをするとすぐ噂になる。

そして、その中川さん本人が交番を訪れ、ドローンの盗難届を提出した。


「えっ、スマホのタイムラインがあるなら、すぐ場所が分かるんじゃないですか?」

「いや……

 山の下から荷物を飛ばして、戻ってこなかったんです。

 慌ててタイムラインを確認したら、山頂付近で途切れていて……」

「それでドローンも見当たらなかった、と。」

「はい。

 たぶんスマホの電源を切られたんじゃないかと……」

「なるほど。」


私の耳にまで噂が届くくらいだ。

中川さんが自動操縦ドローンを持っていることを知っている人は、それなりにいるだろう。

だが、どこの山へ飛ばしているのかまで知っている人となると話は別だ。

昔から付き合いのある近所の人か。

……いや。

そんな物盗んでも、一回でも使えば田舎ではすぐ噂になってバレる。

となると……

中川さんの後をつけて、飛ばす場所を見られていたのか。


「最近、誰かに見られている、とかはありますか?」

「いやー、ちょっと分からないです。」


私は調書を書きながら、

胸の奥に小さな違和感だけが残っていた。

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