3.冒険者ギルドにて
「そうだった、冒険者ギルドに行こうと思ってたんだった」
そう言って、だいちゃんは町の大通りへ向かって歩き出した。
……いや、歩いているのは私なんだけど。
私はだいちゃんに連れられ、冒険者ギルドの前までやってきた。
扉をくぐると、そこには不思議な光景が広がっていた。
普通の人間、だいちゃんサイズの小さな種族、ウサギや猫のぬいぐるみのような存在……。
いろんな種族が入り混じっている。
ギルドの受付嬢は、私と同じ“人間っぽい”女性だった。
だいちゃんは壁に掛かっている依頼票を確認し始める。
「今日はこれにしようかな」
だいちゃんが依頼票をパッと取り、受付へ持っていく(歩くのは私だけど)。
「今日はこれでお願いします!」
受付嬢に渡したのは、オオカミ討伐の依頼だった。
「ちょ、危ないよ!」
「加奈お姉ちゃんは心配性だなぁ。大丈夫、僕が守ってあげるから!!」
私は思わず声に出してしまった。
「かわいいだいちゃんが、オオカミ討伐ぅ!? どうやって!?」
受付のお姉さんは慣れているのか、苦笑しながら答える。
「だいちゃんのご指名ですから」
「そういう問題じゃなくてぇぇ!」
「大丈夫だってば、加奈お姉ちゃん。僕の必殺技すごいんだよ!」
だいちゃんは得意げに胸(?)を張る。
「それにね、この依頼、僕がこの前討伐したやつよりランクがいいんだよ! 見て見て!」
だいちゃんは自信満々にギルドカードを見せてくる。
依頼票には【推奨討伐ランク:Dランク】の文字。
だいちゃんのギルドカードにも、同じく【Dランク】。
受付のお姉さんが補足する。
「だいちゃんは、この依頼を成功すればランクCに上がりますよ」
「だから行こうよ! ランクCになったら、行きつけのお店で祝ってもらえる約束してるんだから!」
結局、だいちゃんの勢いに押し切られ、私たちはオオカミ討伐へ向かうことになった。
冒険者ギルドを後にし、町の東にある森へと歩き出す。




