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殺人の救世主  作者: おじさん
とある殺人鬼と少女の話
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1-33

…さて、と。


「全部で30弱、ってとこか。もっといると思ったんだがな」


「ば、化け物が…!! 一気に5人も殺られるなんて…!!」


ん?前に突っ立ってた邪魔な奴の首を斬り落としただけだが?


化け物だなんて…こんなのまだまだ序の口なんだけど…。


「お、お頭!! こいつ、『あの』…!!」


「死神のような黒い着物…片目の傷…。手慣れた殺人…。…間違いない、『人斬りシンゾウ』だ」


山賊の頭らしき人間の言葉に全員がざわめく。


おいおい、どうしてそんなに驚くことがある。


お前らのお仲間さんは俺の首を狙ってたぜ?報告する前に死んでしまったが。


「…今は別のもっといい名前があるんだけどな。さて、死にたい奴から前に来なよ」


俺の問いかけに応じる人間はいない。


そりゃ当然だ。人間誰しも死にたくないと思ってるのだから。


…俺もその内の一人だ。


来ないのならこっちから行く。どうせ奴らは悪人。死んだって誰も困りゃしない。


俺が一歩踏み出した瞬間に、7人程が一気に襲いかかってきた。


なるほど、時間稼ぎか。大方後ろのお頭さんの指示だろう。


さっきは5人一気に殺されたから今度は7人で。


…逃がす訳ないだろ。


面倒だから、全力で。瞬殺させてもらう。


幸いにも捨て駒達は全員が固まってる。最初から相討ち覚悟。表情が物語っている。


「…7匹、と」


僅か二太刀で、数秒で7人を斬って捨てる。


…堪らない。最高の感触。気分が高揚してくる。


悲鳴さえあげさせない。恨むならそんなになってしまった自分達を恨みな。


「嘘だろ!? 人間技じゃない!!!」


逃げる隙さえ与えてもらえなかった、お頭さんは叫ぶ。


村から結構離れてるし、聞こえる心配もないだろう。別に聞こえてもいいけど。


「?? 人間だと思ってたのか?」


そんなお頭さんの台詞に俺は疑問符を浮かべる。


数える限り、残り17人。そいつら全員に向けて走り出す。


「言っただろ。殺人『鬼』、だって」

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