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※陽視点
あの餓鬼…夏生を怒らせやがったな…?
絶対に許さん…絶対に許さんぞ…!!
と、冗談はさておきやらなきゃいけないことが出来てしまったな。
「夏生ー。そろそろ、飯にしよう。腹減っただろ?」
泊めてもらえるだけじゃなくて、なんと飯まで用意してもらえるとは…。
嬉しいが、申し訳ないとも思ってしまう。
「ん。…お腹、減った…」
外をずっと眺めていた夏生は俺の元へと小走りでやってくる。
あの餓鬼と一悶着あった後、俺達は村長さんの家で休ませてもらっている。
勘太郎…って言ったっけか。あれは相当滅入ってるな。
親を余所者に殺されたら、そりゃ俺達のことなんて信じられんわ。
「何見てたんだ? もう外真っ暗だろ」
「…空で、沢山光ってるもの見てたの。昨日から気になってた。あれは、何?」
空で光ってるもの…あぁ、星のことか。
この辺りは空気も綺麗だし、夜空に輝く星は相当美しいんだろうな。
「それは『星』っていうんだ。綺麗だろ?」
「うん。…夜は嫌いだったけど、こんなに綺麗なものが、あったんだ…ね」
「…ん? もしかして今まで夜空見たことなかったのか?」
夏生は無言で頷く。それがさも『当たり前』であったかのように。
うん、予想は当たってたらしい。
…あー、本当にやってられん。
「まぁ、取り敢えず飯食おう。久々のまともな飯だから楽しみだ」
これ以上言及するのは避けたかった。
夏生もきっと、触れられたくないものだと思うから。
「ご飯…。…美味しそうな、匂い…」
またちょっぴり嬉しそうな顔をする。
本当に可愛いなぁ。なんか全部どうでもよくなってくるわ。




