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赤い空に終焉を  作者: 朝倉春彦
10.最終日0時~6時:半死人の決心

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最終日01:55:34/日向町役場/前田千尋

町役場に入り、途中で何度かせき込み、血を吐き出しながら、フラフラの足取りで町内放送をかけるマイクまでたどり着く。


「ゴホ・・・・・カハァ!・・・・・・・・・・」


口元の血を拭い、呼吸を落ち着かせると、マイクの電源を入れた。


「浩司・・・・・・・聞こえるかな・・・?生きて・・・・・・・・る?」


「私・・・・・・・・・決心ついたんだ・・全部終わらせ・・・・よ・う」


「あの・・・・・・トンネルで・・・・・・・・・・・・・待って・・・て・・・・・・・・・・・・・・・・・・」


「すぐ・・・・・・いく・・・か・・・・・ら」


そういうと、マイクを切った。

すぐにフッと意識が飛び、機械のスイッチ類が並んだテーブルにもたれかかる。


しばらくそのままの体勢でいたが、町役場の扉が乱雑に開けられたとき、私はムクリと起き上がり、M1を構えた。


「ハハ・・・わざわざやられに来てくれたの・・・・・・なら、望みどおりに」


部屋に入ってきた町の人に3発叩き込む。

勢いよく入ってきた彼は、私に指一本触れることなくバタリと倒れた。


「最後だし、お別れの挨拶くらいはしないと」


私はつぶやくと、フラフラとよろめきながら町役場を後にする。

向かう先は学校だ。


外に出ると、もはや街灯の明かりは霧に包まれ、使い物にならない。

胸ポケットに入れた懐中電灯の明かりと、赤い霧と一体化した視線を頼りに学校を目指す。

M1から手を放し、腰のホルスターに差し込んだブローニングを取り出し、前に進んだ。


道中、視線に紛れ込んだ異形を見境なく撃ち倒していく。

途中で鎌に切られたり、木の棒で殴打されたが、カスリ傷だ。

そのたびに、地面に私の血が滴っていくが、そんなことは気にしない。


「さぁ着いた・・・・・・」


手先から、腕から流れてきた血が数滴落ちる。

目の前には少しの間だけ、私を普通の人にしてくれた学校が建っていた。

窓ガラスはあちこち割れ、錆び付いた廃墟となった学校。


私はフラフラと学校に歩いていき、中へ入る。

学校の壁に手をつきながら、息を荒くしながら中に入ると、聞き慣れた友人だった人の声が聞こえた。


私はそれを頼りに、足を進める。


4日目・・・・異形は倒れても人間体のまま復活し、損傷した部分が赤い霧と混ざりあっていく。


私のクラスの扉を開ける。


すでに体の一部が赤い霧となった友人・・・クラスメイトは、いつもの朝のように、それぞれの机に座っていた。


すでに彼らが何を言ってるかは関係ない。

彼らはゾロゾロと

私は最後に、人間体でいてくれた彼らに、今までの人生で最高の笑顔を向けると、静かにブローニングの銃口を向けた。


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