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赤い空に終焉を  作者: 朝倉春彦
10.最終日0時~6時:半死人の決心

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最終日00:07:32/平元家前/前田千尋

「ハァ・・・・ハァ・・・ああ・・何なの・・?」


私は撃ちこした異形が霧に溶けて無くなっていくのを眺めながら呟いた。

家の前に座り込んで、深手を負い、疲れ切った体を休める。

飲んだ”痛み止め”のせいで、あまり痛みを感じないが、痛みを感じずとも、体の鈍さで傷の酷さが嫌でもわかってしまう。


3度目の津波に襲われた後、自室で目を覚ました私は、周囲に何者かの気配を感じて外に出た。

すると、少し前のように霧の中から彼らに切られ、殴られたが・・・一旦撃ち殺すと、奴らは断末魔を上げながら霧に消えていったのだった。


「お姉ちゃん・・だいじょ・・」

「今は出てこないで!部屋に居て!」


私は、玄関口から出てこようとする恵美の声を聞いて、少し叫ぶように言うと、すぐに立ち上がる。

今は霧の中からでも、恵美に被害が行くかもしれないのだ。


私はすぐにM1を構えなおし、目をつぶって周囲を確認した。

すると、遠くに拳銃を構えた男が見える。


目を開くと、すぐに家の塀に隠れる。

そして、握りしめた愛用銃を一度見つめると、すぐに塀から身を乗り出した。


霧の向こう側に見えた影を打ち倒し、私は再び塀に身を潜める。


その後すぐに、頭のすぐそばの石壁が砕け散った。


私は粉々になって降ってくる石を受けながら、目をつぶって標的を探す。

すると、歩兵銃を持った男が私の家を・・・ひいては恵美のいる方向に照準を合わせたところだった。


「恵美!伏せ・・・!」


背中が冷やりとする感覚を覚えながら、私は立ち上がって叫ぶ。

それと同時に、私の首筋を弾丸がかすめていった。


外れてくれたことに感謝しながら、裂けた首元から流れる血を気にせず、私は家に上がっていく。

私の叫び声に、驚き顔で姿を見せた彼女を抱き上げると、私は外から見えない、家の奥に隠れた。

その間際、一発の銃弾が私の左太腿を貫く。


私は感覚を失いそうになりながら、彼女をなんとか壁際に座らせると、目を瞑って周囲を見た。


銃を持った男は、ジワジワと私の家に近づいてきている。

私はその視線を盗み見ながら、ニヤリと顔を歪めた。


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