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赤い空に終焉を  作者: 朝倉春彦
9.3日目12時~20時:消えない闇の過去

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3日目15:03:44/向日葵畑/前田千尋

「老いぼれ風情が・・・よくやったよ」


私は虫の息の老人に向けてそう言った。

向日葵の畑に身を隠し、訪れた人間を撃つだけのこと。

手にした銃は、元々目の前で倒れ伏せている男の所有物。


私は男・・・神主が倒れたのを確認すると、フラフラと出ていった。

今なら、私も異形のようになっている気がする。

先ほどから、血が流れ出ては、霧と一体化していくうちに、奇妙な高揚感に包まれていた。


「アハハハハハハハ!」


私はギロリと睨む彼を見て高笑いする。

杖代わりに持っていた銃を構えると、銃剣の切っ先を彼の額に向けた。


「勝てるとでも思ったの?所詮は・・・貴方は敗残兵・・・・・・・」


私は顔を痛みと快楽に歪めながら言った。

まぁ、どうせ表情筋が硬いから、あまり変わっていないだろうが・・・


「知ってるんだよ。貴方が・・・・・元陸軍大尉なことくらい・・・・・」


私は排莢するために、ボルトを操作する。

ふと、倒れ伏せた彼の横に同じような歩兵銃が落ちていることに気が付いた。


「そうか・・・そうかぁ!町長・・・か・・・私を撃ったのは・・・貴方が始末して銃を奪ったのか・・・」


私は一人、話すこともできない彼の様子を見て愉快そうに声を上げる。


「そのせいで私のお腹には風穴があいたんだよ・・・・クック・・・責任取ってよぉ・・・おじいさん?」


そういいながら、彼に向けた銃をさらに額に押し付ける。


「じゃ・・・・・・・日本男児なら・・・美しく散ろうか?・・・お疲れさん」


そういうと、私は口元を笑わせながら引き金を引く。

そのまま、あと3回、ボルトを操作して引き金を引く。

上半身の原型を失った神主の亡骸の横に歩兵銃を捨てると、私はハイパワーを取り出した。

ホルスターにもなるストックを差し込んで、じっと見つめる。


「フフフ・・・これで、あとはあの男と浩司だけ・・・だけ・・?・・ハハハハ!」


そういいながら、私は地面に崩れ落ちる。


「アハハハハハハハハハハハ!」


しばらく笑いが止まらなかった。


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