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赤い空に終焉を  作者: 朝倉春彦
9.3日目12時~20時:消えない闇の過去

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3日目14:36:55/日向町ロータリー広場/多野正美

私は急に晴れた町に戸惑いながら、町の入り口のところまでやってきた。

さっきまでは霧に覆われたいた町も、今ではすっかり晴れ模様だ。

田舎町だけに、人の姿は見えないが・・・それでも長閑な光景が目に映る。


向日葵に覆われた花壇のところに立った私は、自分の目的を忘れたことに気づく。

でも何故か、ここに来なければいけない気がした。

なんでかは分からないが・・・・・・どうしてだっけか?


確か、取材か何かでここに来たんだと思う。

そして、その前に散策していた私たち一行ははぐれたんだ。きっと・・・

だから、ここに来たら誰かと会える気がしたんだ・・そうだろう。そのはずだ。


「ああーーーー!正美・・・・・・・さん!」


聞き覚えのある声に私は振り返る。


友人で、ニュースキャスターの真由だった。


私は彼女に手を振ると、彼女と合流した。


「ご・・・めんね・・・・・・・・急に見えな・・・・・・・・・・・・・・・・・・・くなって」

「いや・・・・・・・私こそ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」


私たちはホッとすると、再び町の方を見た。


「いい・・・と・・・・・・・・・・ころあった?」

「う・・・・ん!」


私は彼女が笑顔で頷くのを見ると、思わず笑う。


「じゃ・・・・・・・・・・あ、そこ・・・に」

「わか・・・・・った」


2人でロータリーを抜けて、商店街に入っていく。

平成に居る私にとって、昭和のこの世界はどこか新鮮だった。

ん?・・・・・いや、なんでもない。


「あっちに・・・・・・・トンネルがある・・・の」

「へ・・・・ぇ」

「その・・・先・・・きれいだった」


私達は涼しげな潮風を感じながら、商店街を抜けていく。


たまには仕事から離れるのもいいだろう。


ずっと・・・この町に居てもいいかもしれない。


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