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赤い空に終焉を  作者: 朝倉春彦
7.3日目2時~6時:闇を行く者の末路

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3日目03:49:01/日向町立病院/北原真人

「ああ、済まない・・・助かったよ」


俺は逃げ込んだ病室で、目の前の少年に言った。

互いに息を切らしている。

ついでに、何か所か打撲を負っていた。


大津波の後、奴らに見つかると厄介だ。

見えない場所から手が降ってきやがる。

俺も、彼もそれをかわしながら逃げ込んだのがこの病院だったというわけだ。


津波の前に一緒にいた神主はどこかに消えていた。

とりあえず、近くの図書館に避難して、そこで少年と出会い、そこで進化した奴らに襲われて・・・逃げ込んできた。


互いに拳銃を持っているといえど、使い慣れているわけでもないのだ。


さっきから聞こえてくる派手な銃声と爆発音から、町の至る所で徐々に悪化してヤバい状況になってきているのがわかった。

きっと神主も、彼女も奴らに手を焼いているに違いない。

彼らでそうなるなら、銃なんて扱いなれてない俺らには到底捌ききれるはずもないわけだ。


「君、名前は?」

「・・・平元です。平元浩司」

「え・・・」


俺は目の前の少年の名前に驚いた。


「平元って・・・」

「・・・知ってるんですか?」

「いや・・・その、さっき神主さんと・・君の従妹に聞いたんだ・・・その・・・君が死なないといけないってことも」


俺は右手に持った拳銃を後ろ手にやる。

彼は俺の言葉を聞くと、少しだけ諦めたような苦笑いを浮かべた。


「だったら・・・今ここで撃ちますか?・・その、自分でわかってても決心がつかなくて」

「・・・・・・・・ああ、撃ちたいさ。でも・・・いざ目の前にすると・・・」


俺は後ろ手に持った拳銃をゆっくりと彼に向ける。

彼はじっと俺を見たまま固まった。

引き金を引くと、カチ!っという音とともに、空撃ちの音が鳴る。


「・・・御覧の通り弾がないんだ」

「・・・・・・」


俺はどんな顔をしているのだろうか?

彼は、俺の様子を見ると、ため息をついて立ち上がった。


「どこへ行くんだ?」

「千尋を探します・・・やっぱり、撃たれるならあいつがいいんで」


そういうと、彼は唖然とする俺の前から消えていった。


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