3日目03:07:36/駄菓子屋「サンフラワー」/前田千尋
「恵美は・・・・奥に隠れてて・・・そう・・・奥の棚の中に」
私は体を引きずりながらそう言うと、駄菓子屋の中に入って壁に寄りかかって崩れ落ちた。
撃たれた右足からは血がドクドクと流れ出ている。
幸い、少しだけ外れた感じだったので、痛みを無視すれば動かせるが・・・それでも相当な痛みを感じる。
私は痛みに顔を歪めながらも、今は射手から逃げるのが先決だと思って歯を食いしばった。
目をつぶり、視界を探し出す。
すると、すぐにライフル銃を持った男が近づいてきていることに気が付いた。
私はすぐに視界から抜け出すと、駄菓子屋の中に入っていく。
恵美が隠れた棚を開けると、不安そうな顔で私を見る彼女に言った。
「そこの窓からでて・・・・・旅館にいて・・・すぐに行く」
「え・・・」
「早く・・・グゥ・・・痛・・・」
私はそういうと、すぐに振り返って手に持った銃を放つ。
ちょうど、入り口横に見えたプロパンのボンベを撃ちぬくと、派手な爆発音をあげた。
これで入り口が崩れ落ち、時間を稼ぐのだ。
恵美は私に従って窓から外に抜け出した。
私も、すぐに彼女を追って外に出る。
右足が全く使えないので、外に飛び降りても、すぐに倒れこむ。
痛みに思わず声を上げた。
だが、今はとにかく逃げるしかない。
私は恵美の後を追って旅館へと向かう。
曲がり角を曲がったとき、私がいたところを銃弾が抜けていった。
今度の相手は単調な異形と違う?
私はすぐに振り返ると、銃だけを角から出して2発撃った。
それから身を乗り出して構えると、遠くにライフル銃を構えた男の影が見える。
私はすぐに2回引き金を引くと、相手の肩と腕に当たった。
もう数発撃ちこむと、私は恵美の通った道を行く。
右足を引きずりながら、旅館にたどり着くと、恵美の手をとった。
「お姉ちゃん!」
「大丈夫だよ恵美。行こう、なるべく遠くに」
私は痛みに顔を歪めながらも、彼女の手を引いて前に出る。
今はとにかく誰もいない場所まで・・・あるかは知らないが・・・行くしかない。
私は適当な家の火種になりそうなものと、爆発音を上げそうなものを数個撃ちぬき火をおこすと、すぐに彼女の手を引いて霧の中の町を歩きだした。




