表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
赤い空に終焉を  作者: 朝倉春彦
6.2日目12時~20時:引き換えの命

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

43/78

2日目15:27:45/水産加工場/多野正美

「もう、ダメ・・・疲れたよ」


私は建物の一室に座り込む。

手に握った武器代わりの果物ナイフには、血がこびりついていた。

ここまでくる際に1人・・・多分この町に住んでいた中学生?位の子を刺したのだ。


それ以外は、彼女・・・真由と上手く切り抜けてきて・・・今に至る。

結局、怪物がいない方向をたどってきたのは、最初のほうに居た港。

水産加工場?のようなところの、2階にある事務室的なところにたどり着いた私たちは、周囲に怪物がいないのを確認すると、緊張の糸が切れた。


「これから、どうするの・・・?」

「・・・最初はさ、映画の主人公みたいにどうにかできる!って思ってたけど・・・」


私の問いかけに、彼女は薄笑いで言った。


「やっぱりさ、ダメね・・・」

「・・・わかりきってたことだけど」

「いやー・・・助けを待とうよ、ここで。ここなら暫くは誰も来ないだろうし・・・」


壁に寄りかかって座った私の前で、彼女は部屋のものを扉の前にずらし始めた。


「バリケード代わりにね・・・」


彼女はそういうと、血に濡れたメスを置いて私の横に座り込む。


「・・・他の人、どこにいるんだろうね」

「探しに出たくはないな・・・」

「そうね・・・もうここで待つしか・・・」


私達は偶に聞こえる銃声に、身を縮めながら暗く赤い霧が煙っている部屋で息をひそめる。

部屋にかかった時計は、3時半を指しているが・・・それは果たして本当の時刻なのだろうか?


遠くでまた、一発の銃声が鳴り響いた。

今度は近い場所だ。


それから、少し経つと、空いた窓から何者かの蠢く声が聞こえてくる。

誰かが近くにいるらしいが・・・それと同時にあいつらも連れてきたらしい。


私はその誰かを呪いながら、体を震わせる。

先ほどまで、普通に外を歩けていたと思えないくらい、恐怖心が蘇ってきた。


もう一度、銃声が聞こえる。


今度はハッキリと甲高い断末魔が聞こえた。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ