表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
赤い空に終焉を  作者: 朝倉春彦
6.2日目12時~20時:引き換えの命

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

39/78

2日目12:26:58/日向大衆食堂「いこい」/前田千尋

「お腹空いてたりしない?」


私は食堂内に入ると、彼女に問う。

恵美は首をフルフルと横に振った。


家を出て、もう結構経つが・・・異形の数が多いせいで前に進めない。

この食堂に入ったのは、彼女の休憩も兼ねているが・・・外の通りは何かの催し物があった時くらいに奴らが居た。


悪いことに、公民館からここまでの彼らを、さっき殺して回ったせいで・・・外の異形は皆人とは呼べない姿になっている。

私は、窓から外の様子を見て、ため息をつくと、すぐに彼女の手を引いた。


最悪、私一人なら見つかってもいいが・・・恵美が見つかると厄介だ。


「裏口から行こう・・・」


私はそう言って彼女と裏口まで進む。

その直後だった。


食堂の扉が開かれたのは。


「・・・行ってそこに隠れてて」


私はそういうとすぐに振り返る。


「あ・・・お父さん・・・なの?」


私のほうを向いていた彼女の言葉に、私は構えたまま怯んだ。

現れたのは、左半身が何か木材などの資材と合体したような姿の男。

私服姿で、まだ若い。


「恵美・・・彼はもう・・・」


私は、彼女を制して外に出すとこちらにゆっくりと歩いてくるそれに弾丸を放った。

一発で頭を吹き飛ばすと、私は裏口から出て、彼女の手を引く。


小走りになって、すぐに食堂から離れた。

商店街の入り口・・・日向の玄関口に来ると、私は走るのをやめて、どこか適当な家の軒先に彼女を座らせる。


「・・・・」


私は、彼女の視線に合わせるようにしゃがんだが、かける言葉が見つからない。


「・・・いいよ。お父さん・・・もう・・・」


彼女の消え入りそうな声に、私は力なく首を振った。


「お姉ちゃん。強いんだね」

「・・・・いや・・・恵美の強さには負ける・・・かな」


私は、こんな状況でも健気な彼女にそういうと、彼女の手を取る。


「行こう・・・図書館まで・・・」


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ