2日目10:37:33/日向立公民館/前田千尋
「ク!・・」
私は最後の1人を殴り殺すと、ずらされたバリケードから中に入った。
先生と、片岡さんが居たはずの広場は、もぬけの殻で、誰もいない。
そこに至る廊下には、さっきまで私達が殺してきた異形の怪物が倒れ伏せていた。
ここに来るときに、派手な銃声が何発か聞こえたから、急いできたのだが・・・・
その時には、数十人の異形でごった返していたのだ。
だから、私達は銃弾の心配などせずに立ち向かっていった。
見つかり、ひとたび殺すと厄介だが・・・都合のいいことに彼らはまだ人型をしていた。
それならば、どうせ人間を殺すのと同じことだ。
起き上がる前に、早いところ次に行きたいが・・・どこかに先生達の手掛かりはないものか?
「先生たちがどこへ行ったか想像つく?」
私は、広場を手分けして探している浩司に話しかける。
「わからない!ただ・・・そんな遠くには行けないはずだけど・・・恵美ちゃんもいるし」
「・・・・何年生だっけ、彼女」
「たしか3か4だった」
「そう・・・行けたとしても・・・この数の一部が追いかければすぐに追いつける・・・か」
私は異形が倒れている方を懐中電灯で照らす。
だが、その中に先生たちはいなかった。
「ん?」
向こうで彼の声が上がった。
私は、すぐに彼の方に振り向く。
「どうしたの?」
「紙切れに何か書いてる・・・"こーじのいえにいます"って」
彼はそう言ってこちらを見た。
私は、その言葉に目を見開く。
あの地区も、徐々に人が増えているのだ・・・
「行こう、先生方が危ない」
私はそういうと、すぐに銃を持ち直して駆け出した。




