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赤い空に終焉を  作者: 朝倉春彦
5.2日目8時~12時:幻視で見えた現実

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2日目09:25:06/日向町立病院/桐原真由

「丁度良かったね・・・」


私は眼下の光景を見ながら言った。

さっきまでは閑古鳥が鳴くくらい人が居なかった道に、今はチラホラと何人かが見える。

皆、生存者ではなく、すべて怪物だが・・・


今、私たちがいるのは・・・病院の最上階。

その一室にカギをかけて閉じこもっていた。


「うん・・・なんで一気にあんなに・・・?」

「わからない・・・ただ、あの本が正しいなら、何かのお祭りが原因みたいだけど・・・」


少しずつだが、正美も元の調子に戻り始めてきた。


「でも、今はそんなこと考えてる場合じゃないわ・・・この地区からでないと、やがてここにも奴らは来る・・・」

「そう・・・・みたいね」

「何処も同じじゃないはず・・・とにかく今はあの子が言っていた教会に行こう・・・」


私は院内からかき集めた、とりあえず武器になりそうなものをテーブルに広げて、適当にメスを手に取る。

正美も、果物ナイフを手に取った。


「覚悟はいい?もうグズグズしてたら死んじゃうよ?」

「うん・・・大丈夫・・・行こう」


私達は、そう言って震える体に鞭を打って、部屋を出た。

まだ、人のいない病院。

その非常口から外に出て、階段を下りて地上に出る。


「入れ替わりで目を閉じて・・・奴らの目を盗んでいくの」


私は道に出る前に、そう言った。


「位置を教えてくれれば、そこを避けて手を引いていく・・・それでいいでしょ?」

「うん」

「だから、まずは私が目をつぶるから、あなたが手を引いて」


私はそう言って彼女に腕を突き出して目を閉じた。

すぐに、周囲の異形の視界を盗み見る。


「後ろにはいない・・・前の・・・そこの交差点の角に1人・・・あ、遠くに行ったかな?」


私がいうと、彼女が手を引いてくれる。


とにかく、この手で教会まで行くしかない。


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