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赤い空に終焉を  作者: 朝倉春彦
4.2日目2時~6時:霧の奥の腕

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2日目05:59:59/日向神社/佐藤清志

照準眼鏡越しに、町の駐在警官を務めていた男が地に伏せた。

頭が吹き飛び、止めどなく血が流れる。

俺はすぐに道を進んでいく。


結局、学校には誰もおらず、行く当てもなくなったのでいったん家に戻って体制を整えなおすことにした。

もうじき手持ちの弾もなくなりそうだったから丁度いい。


家に戻り、自室に入ると、昔の備品入れの中から実包の入った箱を取り出して、何発かをポケットに詰め込んだ。


6時を表すように時計が鳴る。

俺は、特に行く当てもなかったので、丁度いいと思い煙草を咥えて火をつけた。

銃を下ろして椅子に座り、煙を吐き出す。

そして、今町に起きているのは何なんだ?


しかし、当初町の中にいた異形は何処へ行ったのか、数が少なくなっていた。

最初こそ、メイン通りに多くの呻き声が聞こえたのだが・・・あれからはサッパリだ。

あの、津波前の光景のことは、言い伝えで知っていた。


町が津波に襲われて、死人が赤い霧の町に蘇って動き出す・・・

その怪異を終わらせるには、儀式の生贄が死ねばいい。


だが、今は?

たしかに、赤い霧の充満した町ではあるが、あの異形の少なさはおかしくはないか?

それに、目をつぶると、時折何者かの視界が目の前に広がる・・・

これは聞いてない。


だが、悪化の一途を辿っているのは間違いない。

早いところ平元を始末しなければならないのだ。


そのためには・・・まだ死ぬわけにいかない。


俺はそう考えていると、銃声が一発鳴り響いた。


「十郎か・・・奴が起き上がったか?」


俺は煙草をもみ消して、歩兵銃を構える。

窓の外から、通りを見ると、その銃声が合図だったかのように、どこからともなく異形の人間が表れだしていた。


俺は思わず窓から離れて息をひそめる。

この町の住人すべてというわけはないだろうが・・・かなりの数・・・

これまで以上に慎重に進まないと・・・命はなさそうだ。 


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