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赤い空に終焉を  作者: 朝倉春彦
4.2日目2時~6時:霧の奥の腕

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2日目02:54:12/勝狩展望台/北原直人

「いい景色だったんだろうな、ここも」


俺は展望台の柵に寄りかかりながら呟いた。

何かに飲み込まれて、気を失い・・・目が覚めるとこの展望台にいたのだ。

きっとトンネル横の獣道の上にある建物なんだろうが・・・道中に対してここら辺一帯の整地が出来ているのに不自然さを感じる。


ま、誰かがこの景色を見るのに立てたといわれりゃ納得もするが・・・


俺は目をつぶってため息を吐いた。


・・・目をつぶった・・・その瞬間。

俺ではない、何かの視界が目に映り込む。

右手に何かを持って・・・この展望台を見ている。


「!?」


俺は、背中中に嫌な汗を流しながら、とりあえず上ってくる階段の死角に入り込んだ。

息を潜めると、砂利を踏みこむ足音と、荒れた吐息が聞こえる。


「・・・あの、女   女    」


エコーがかかったかような独り言ともに、階段を上がってきたそいつは、周囲に真っ赤な霧を繕った1人の男だった。


垂れた頭・・・首でも折れているのか首が座っていない。

なのに、フラフラとした足取りで・・・右手にはしっかりと拳銃が握られていた。


「  どこ 行った?       」


案外、思考回路はしっかりと残っているのか?

だが、目の前の光景がその考えを認めない。


俺はバクバクと鳴る心臓を抑えながら、ゆっくりと奴の背後に近づいていく。


「ん  ? 誰だ?」


動き出した瞬間、奴がこちらを見ていないのにも関わらずこちらに気づいた。

足音・・?まったく立ててないぞ?


俺はその声に驚きながらも、無我夢中で駆け出す。


「うわぁぁぁぁ!」

「ああ  誰  だ」


ゴシャ!


覚束ない足取りで振り返った奴を、俺は思いっきり殴り飛ばす。

吹き飛んだ男は、右手に握った銃の引き金を引きながら倒れていった。


その後も、俺は何度も何度も奴の顔を殴りつけ、最後に思いっきり頭を蹴り飛ばす。


ようやく動かなくなった奴の右手から零れ落ちた拳銃を拾うと、俺は展望台を後にした。


「大泥棒になった気分ってか?冗談じゃねぇ」


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