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赤い空に終焉を  作者: 朝倉春彦
3.初日12時~20時:血に染まった大津波

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22/78

初日15:44:21/日向町役場/多野正美

私は前を歩く真由の手を掴む。


「?」

「疲れちゃったから・・・一旦休まない?」


私は、ガクガクに足が震えて止まらない。

疲れた訳じゃない。ただ、出来ることならずっと安全な場所で身を潜めてたいのだ。


私達は、町役場の部屋の一室に入ると、最初のころのように、机の下に身を潜めた。


「大丈夫?」

「大丈夫じゃないよ・・・あんなの見たくない・・・」


私は腰が抜けてガックリと机にもたれかかる。


図書館へ行こうとしたのは、ずっと前のこと。

だが、人間とは思えない姿をした何かが通るたびに隠れて・・・を繰り返しているせいで全く進めていない。

私が足手まといになっているのは痛いほどに分かるが・・・それ以上に彼女は警戒感がなさ過ぎた。


「ごめんね・・・怖くて足が・・・」

「・・・・・・いいよ。でなきゃ私、ずんずん進んでいけるもの・・・そしたらきっと・・・」


私の横で、彼女は何処か吹っ切れたような顔をしながらも震えていた。


「きっと・・・殺されちゃう」

「・・・・・・なら・・」

「でも、何故か体が勝手に動いちゃうんだ・・・」


真由が私の震える体をそっと掴む。


「でも、ここにいてもきっと直ぐにバレるわ・・・だから、向こうまでの辛抱だから・・・ね?」


真由はそういって私の手を引いて立ち上がる。


「うん・・・」


私は、彼女の手を握ると、彼女に引かれて歩き出した。


「それに、こんな場所にいるよりも、きっと町の中心に近いところに居れば・・・あの子に会えるかもしれない」

「あの子・・・誰なんだろうね」

「髪型からして最近の子じゃないのは確かだけど・・・」

「・・・何処にいるんだろう?」

「丘の上の教会かな・・・」


彼女は地図を見ながら言った。


「図書館から行けば、裏道みたい・・・だから頑張ろ?」


地図を指さしながら彼女は言う。

私は震えながらも首を縦に振った。


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