光の魔法使いクララ・パドヴァール放浪記 企画倒れのプレゼンテーション
どっち書くか迷って、こっちにした。
「君たちについて聞きたかったんだ」
「えぇっと、それってやっぱ金のため?」
指でお金の形を作ると、今までにない満面の笑みで頷いた。
「そう、外に何て出れないから、話は基本又聞きなのよ。商人以外が此処に来るのは珍しいから、面白そうな情報を持ってるんじゃないかな?」
笑みを称えたまま、目のあたりがどんどん暗くなっていく。絶対に目は一色に染まってるだろう。
「私たち商人じゃないから、何を話せば良いか分からないんだけど…………それに、お金に困ってるわけじゃないから」
そもそも外の世界ですら情報過多で、見てるだけでも飽きないのだから引き出せるものはない。
上手くいけば一稼ぎ…………は夢だとしても、困ってない今はお金を増やす必要を感じないし。
「お金はどんなにあっても困らないと思うけど。ああ、ちょろまかしとかはしないから。私、『信用』って言葉が好きなの」
「そもそも利益が出る前には違う国にいるだろうから、そこは気にしてないんだけど…………」
じりじりと近寄ってくるアカツキの圧に冷や汗を感じつつ、何とか視線は逸らさない。
「……そう、まあ最初から商売に興味はないだろうとは思ってたけどね。何か起業できるようなアイデアがそこらに落ちてないかと期待しただけだし。そもそも……」
言葉は平坦で感情が分からないのに、目を伏せて、頭がどんどん下がっていく様子を見ると期待は大きかったらしい。
「と言うか、知ってどうするの? 貴女一人じゃ、商売できないと思うのだけど」
「ああ、それは姉さん経由でもう見繕ってたから。任せるなら素人よりは玄人だしね。舐められないように高い着物を借りたのに……」
何故そこまでお金を求めるのだろう? それに計画も杜撰だし、…………そこら辺は流石に頭が回らなかったのかもしれない。目の前の餌に釣られて。
「……でも、もしかしたら何かあるかもしれないから……嗜好が偏った話になるけど、聞く?」
閉じた目から心機一転、カッと目を開き顔を目の前まで近づけた。
「そうね、なら…………」
「…………すぅ……」
キテージでの生活や、建物、料理まで根掘り葉掘り聞かれた。肩に寄りかかるルルレアの寝息に羨ましく思いながら、押し寄せる質問を丁寧に返した。
キテージで商売になりそうなもの
・人目を引く料理(厳しい環境を生き抜く知恵)
・祭り (年中花火状態に、更に火薬へ引火)
そもそも商売が成り立つことがない気がする。だって、こいつらあまりお金を使わないから。
・珍しい工芸品 (細部まで緻密に設計された魔法道具)が一番まし
普通は野菜が育たないから、色々苦労する土地。植物のおばさんが頑張って緑地化を決行中。




