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7.設定完了

大まかな設定が完了したので、まずは一旦、

時間を五〇〇年ほど進めてみることにした。


おっ、いくつか村や町ができている。いいね、いいね!

……と思いきや、様子がおかしい。誰も魔法を使っていないのだ。


「ああ、そうか。存在を知らなきゃ使いようがないよな」

文化レベルは、良くて縄文時代といったところだ。


いちいち教えに回るのも面倒なので、

「本能的に魔法の使い方がわかる」という設定を追加することにした。


適性は一人につき平均二属性。


稀に全属性使える者もいれば、全く使えない者もいる。


ただし「生活魔法」だけは全員が使用可能。


自分の属性以外の生活魔法は、威力が極端に弱くなる。


よし、これでいいだろう。

ノートに手を当て、「発動!」と唱える。


直後、眼下の星のあちこちで火の手が上がった。

「うわっ、あっちこっちで火事が……!」


パニックになった僕は、思わずノートを閉じてしまった。

――視界から、海も大地も消え、元の不毛な星に戻る。


「……。やってしまった。これ、神様による大量虐殺じゃないか……?」


すまない、星の民たち。

僕は深く反省し、五〇〇年進めた後の変更をすべて消去した。

やはり、段階を踏んで「確定」しておかないと取り返しのつかないことになる。


気を取り直して、まずは大陸と海の状態を「確定」。

光となって理力の塔に保存されるのを見届けてから、

「本能的な魔法」の設定を加え、改めて五〇〇年進めた。


今度は上手くいったようだ。

過去には戦争もあっただろうが、かつての縄文生活ではない。

土魔法で築かれた堅牢な家々、魔物を退けるための高い防壁を備えた、

立派な街並みが広がっている。

人類誕生からわずか五〇〇年。

魔法の力によって、通称「ナーロッパ」と呼ばれる中世ヨーロッパ風の文明が完成していた。


「基本はこれでいい。あとは放っておいても、勝手に神を崇める宗教くらいは生まれるだろう」


世界作りは、ひとまずこれで終了だ。

続いて、肝心の「チート」をどうするか。

僕はふと、自分が使っているこのノートを見た。

これこそが最強のツールじゃないか。


さすがに全権限を与えるわけにはいかないが、

制限付きのレプリカなら渡せるはずだ。

地上に降り立つ日本人への支給品。

表紙には、どこかで見たようなフォントで『チートノート』と書き込んだ。


最初のページには、以下のルールを記す。


【使用説明書】

■このノートに日本語で書き込んだ内容はすべて実現可能である。

ただし、内容に相応するエネルギーを消費する。


■ノートの書き方

◆パターン1:即時発動

・タイトルをつけ、実現したい内容を具体的に書く(絵も可)。

・ページに手を当てて「確定」を念じ、必要なエネルギーを充填する。

・使用時は、タイトルを叫ぶことで発動する。


◆パターン2:魔法陣

・タイトルをつけ、魔法陣と具体的な効果を描き込む。

・「確定」によってエネルギーを充填する。

・魔法陣を描く(展開する)ことで効果を発揮する。


質問クエスチョン

・タイトルの位置に「クエスチョン」と書き、

不明な点を質問すれば回答が表示される。

「よし、完成……チートノート。うん、間違いなくチートだ!」


……

「……ダサくね」

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