18.ダンジョン攻略
チュートリアルダンジョンへの地下通路は作ったが、やはり「ならず者」は怖い。
彼らがずっと入り口に居座っているのも目障りだ。どうにかして去ってくれないだろうか。
「……そうか。そもそも始まりの村の近くにあるダンジョンなんだ。
中のモンスターが弱ければ、時間が経つにつれて魅力がなくなるはずだ」
僕はノートに追記した。ダンジョン内の宝箱はすべて中身を『空』にする。
そして、さらに「50年」の月日をスキップさせた。
50年も経てば、利権も縄張りも風化しているだろう。
宝も出ない、敵も弱い。そんな場所は、
村人にとってもただの「退屈な空洞」に成り下がっているはずだ。
今度こそ、僕は確信を持ってテストプレイを開始した。
卜口 工、32歳。バツイチ、元会社員。
赤い球体に包まれて、僕は再び「始まりの小屋」へと降り立った。
ノートの指示通り、地下通路を通ってダンジョンへ向かうつもりだったが、
その前に少しだけ外の様子を確認しておくことにした。
「……は?」
小屋の中に書かれていたメモには、始まりの村が目の前にある
って書いてあるのに
巨大な石壁が幾重にも重なり、天を突くような監視塔がそびえ立っている。
村というよりは、もはや堅牢な「要塞」か、あるいは「巨大な城塞都市」だ。
明らかに「レベル1の冒険者」が立ち寄っていい雰囲気ではない場所が、
始まりの村となっている事に僕は困惑していた




