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この建物に入ってから。
おれたちの動きは監視カメラにずっと追われていたようだった。
暗がりに浮かぶ白い歯は、ブラックライトに当てられたように妖しげな光を放っていた。
「失礼ですが、お客さま。ここから先はご遠慮ください……」
どうやって先回りしたのか。
さっきロビーの受付で見た、案内役のねーちゃんだ。
顔はにこにこ笑っているが、それはまるで、お面のように。
固く貼りついた笑みだった。
「悪ぃな、ねーちゃん。どいてくれ。おれたちゃ『そっち』に用があるんだ」
「お客さま、困ります。どうぞお引き取りください……」
口で言っても無駄らしく、相手は首を横に振るばかり。
(ラチが開かねぇ……)
思った矢先、
つかつか前に進み出た飛鳥がすっと右手を突き出して、
——ゴゥッ……!
と放った火炎放射で受付嬢を丸焼きにした。
「……まったく、おまえは容赦しねぇな。もし人間だったらどーするんだよ?」
炎の威力に弾き飛ばされ、廊下の隅まで転がっていく相手を見ながらおれが言うと、飛鳥はまじめな声で答えた。
「わたしはひと目でわかったさ。彼女は優秀な機械人間」
——手練れの殺人特化マシーンだ。
飛鳥が再び構えると、
黒焦げになった受付嬢が、むくりと起き上がってきた。




