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駅から直通バスに乗り換え、しばらく山道をひた走る。
しずかな山の中腹に、突如飛び出る黄金屋根が、宗教施設の目印だった。
莫大な金をかけて造った白大理石の本殿は、豪華なくせにどこか空虚で、巨大な「墓」のようにも見えた。
大きな惑星のオブジェの浮かぶ、広いロビーに人影はなく。
緑の服の受付嬢が、たったひとりで番をしていた。
「入信希望の方ですね」
にこりと笑うその表情は、整いすぎた顔立ちのせいで、どこか作り物じみて見えた。
「大八木羊一、大八木飛鳥」
ただの男女じゃ不自然だから、一応「夫婦」という設定で、おれと飛鳥は名前を書いた。
「入信セミナー開始まで、今しばらくお待ちいただきます」
「そうか、ついでに教えてくれよ。マンダーラさまはどこにいるんだ?」
「教祖でしたら地下のお部屋で、『星降りの儀』の最中です。ただいま面会謝絶中でして、つぎの面会時間は本日15時以降となっております」
「……ありがとよ。建物の中、あちこち散歩してもいいかい?」
「見学でしたら、ご自由に」
赤い柱と白い壁、幾何学模様の組み合わされた、密教美術の廊下を歩き、おれと飛鳥は地下を目指した。
「案外、普通に入れたな」
「うむ、ここまでは異常なしだ」




