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だが実際に乗り込むと、これがなかなか快適だった。
(なんだよなんだよ、充のやつ! いい席とってくれてんじゃねぇか♪)
特等席は個室仕様で、通路側のドアを閉めると中のプライバシーがしっかり護られるようになっていた。
(しかし『リニア』ってのはすごいな!)
昔の電車はガタガタゴトゴト、なにかとやかましかったそうだが、まるで無音で振動もない。
窓の外では風景が、見えないくらい速く過ぎていく。
(今度パチンコで大勝ちしたら、ベルのやつでも乗せてやろうか……)
テンション上がるおれに対して、
飛鳥のやつはなぜかむっつり、
スカートのひざをぎゅっと握って、緊張気味に押し黙っていた。
「どーした飛鳥、顔が硬ぇぞ? こーゆー時こそリラックスだろ」
「シープマン……キミはすごいな。わたしは不安で吐きそうだ……」
でたでた、糞雑魚メンタル飛鳥。
今さらどーこー言ったって、なるようにしかならねぇだろが。
「相手が怖いからじゃない。ただ今回の作戦は……キミの危険が大きすぎる……」
——わたしは正直、反対なんだ。
飛鳥は苦しそうに打ち明けた。




