5-22
「決まりだなっ!!!」
ふたりで拳と拳をぶつけ、再出発を誓った後に。
充はふいに空を見上げて、ほろりと苦く呟いた。
「いつもいつも、無茶をさせる。できることなら俺だって、おまえみたいに戦いたいが……」
「いいじゃねぇか。このやり方が、おれたちふたりの戦いなんだ」
「ああ、そうか……そうだったな」
充は少し寂しげ笑い、
「羊一、おまえはヒーローだ。俺のなかでは、いつでもずっと……」
その時、なんとなくだけど。
おれは充が意固地になって、警視総監の地位にこだわる事情がわかったような気がした。
……それと。
やっと、思い出せた。
おれが『画家になりたい』と思った、一番最初のきっかけのこと。
(羊一、おまえは絵がうまい)
——充が褒めてくれたんだった……。
しばし黙りこむおれに充は、不思議そうな顔をしていた。
まぁ、いいか、そんなこと。
湿っぽいのはここまでだ。
「おい、充。無線、寄こせよ。今から飛鳥に電話してやる」
ピポパピ、ポパピ♪
トゥルルル……。
<はい、資料室……って、シープマン!?>
テンションの低い相棒に、おれは早口でがなり立てた。
おい、飛鳥、準備しろ!
……「デート」? ちげぇよ色ボケすんな!
マンダラ野郎をブチのめすんだ、
正義の心に火ぃ、灯せ!
一度は逃げだしちまったけどな、
もうビビらねぇ、ハラ固めんだ!
<さあ、反撃といこうじゃねぇか!!!>




