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……1年前、刑事の頃に、初めてシープマンを見た時。
「ひと目で『おまえ』だってわかった。テレビに映ったヒーローは、昔、おまえがくれた絵に、『そっくり』というか『そのまま』だった」
NOVAの力を手に入れた頃、ほんの気まぐれに街で凶悪な怪人を退治した翌日。
黒いコートを着込んだ充がおれの自宅にやってきた。
(羊一、いや、『シープマン』。俺に力を貸してくれ……)
最初はその誘いを断った。
(やだね、おれは画家になるんだ……)
だが、充は何度も何度もおれの自宅を訪ねては、何度も何度も頭を下げた。
(ヒーローに、なってくれ)
(ヒーローなんてしたくねぇ……)
……違うだろ、そうじゃないだろ。
——だってそれは、おまえの夢だ。
ガキの頃から、ずーっとずっと。
充はおれに言っていた。
(『ヒーロー』に、なりたいんだよ。悪いやつらをやっつける、絶対無敵のヒーローに……)
大人になって出世して、ちゃんと警察になった充の言うことなんて聞きたくなかった。
「羊一、おまえにしか頼めない。おまえしか、なれないんだ……」
NOVAがどうしておれを選んで、充を選ばなかったのか。
それはだれにもわからない。
が、親友の叶えられなかった夢を代わりに叶えてやれるのは、
この世界中でおれだけだった。




