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絶対無職★シープマン  作者: taro_hanabusa
5.ヒツジ男とヤギ男
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89/155

5-19



——学校をめて画家になる。


昔、そう宣言したおれを、ミツルは必死に止めにかかった。


(考えなおせ、無謀すぎる。無職になっても知らないぞ?)


結果、2人は大ゲンカ。

その後、何年も口をきかない「絶交」のような日々が続いた。



だが今日この日、青空の下。のんびりとキャッチボールしながら。

充はあの時とは違う、じつにおだやかな表情で。

おれに驚くべきことを言った。



「ヒーロー、やめてもいいんだぞ」



思わずボールを受け損なって、おれが取りに走ろうとしても。


「いいんだよ。無理しなくても」


どういうつもりか知らないが、充は土管に腰掛けて、おれが隣にやって来るまでいつまでも待っているようだった。



いいトシこいた大人がふたり。

並んで土管の上に座って、昼前の高い空を見上げて、

なんにもしないで時間を潰す。


「絵、返してくれないか……?」


——その絵は俺の宝物なんだ。


唐突に言われてなんのことだか一瞬、わからなかったけど。

おれは今朝方うちに届いた懐かしい絵を広げて見せた。


……白いヒーローと黒いヒーロー。



「やっぱり、おまえは絵がうまい」


充のまじめな感想に、心臓がドキリと音を立てた。



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