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絶対無職★シープマン  作者: taro_hanabusa
5.ヒツジ男とヤギ男
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87/155

5-17



(そろそろ『あいつ』も来るんじゃねぇか?)


廃工場の壁に区切られた、長方形の空に向かって。


おれはひとりで呟いた。



——こちら「シープマン」、調子はどうだ?


——こちら「ゴートマン」、いま答える。



その時、申し合わせたように、

涼しい風が「サアッ」と吹いた。


首をひねって振り向くと、大八木充オーヤギミツルが立っていた。



(なんで来た?)

(なぜ呼んだ?)

(おまえ、仕事はどうしたんだよ?)


色んな言葉は省略されて、再会はひどくあっさりだった。


「よぅ。最近、調子はどうだ?」


「ひどいもんさ。さっぱりだ」


2人はぎこちなく笑った。



「羊一、前に言ったことだが……」


「いいんだよ。謝んなくて……『ここ』はそういう場所だっただろ?」


おれたちが決めた「ルールその1」。


「外の世界」のやっかいごとは、ここにはいっさい持ち込まない。


充も覚えていたようだった。


「ルールその2。ここでのことは?」



「……ほかのだれにもしゃべらない」




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