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犯人を警察に引き渡し、とりあえず現場を離れた後。
おれと飛鳥は午後の海辺をとくに会話もせずに歩いた。
「なんだよ、やけに静かじゃねぇか」
今朝方、あれほどハイテンションでひとを引っぱっていた割には、大人し過ぎる変貌ぶりだ。
「シープマン。だって、わたしは……」
肩を落としてうつむいて、ワンピの裾をぎゅーっと握る。
飛鳥が黙りこんだ原因は、着ている服にあるようだった。
なるほど、せっかく新調してきた可愛い衣装はジェットのせいで、あちこち傷んでヨレヨレだった。
「こんなのじゃ……キミの隣を歩けない……」
あんまりがっかり暗くなるから、おれは思わずフォローを入れた。
「いいじゃねぇか、おまえらしくて……」
——正義のために走り回って、なりふり構ってられない感じ。
「慣れないカッコなんかするより、そっちの方が似合ってる」
飛鳥はぴたりと立ち止まり、ハッとしたような顔をしてから、
「ああ、わたしもそう思う……」
そう言っておれに駈け寄ってきて、服の袖をぐいぐい引っぱった。
「シープマン、もっと行こう。これからデートの続きをしよう。まだまだ回っていないところが、やりたいプランが残ってるんだ……!」




