2-14
「やめろぉぉぉ!!!」
広場にひときわ響いた声は、意外なことに。
さっきまでおれを応援していたキッズたちの中から飛び出した。
……よく見ると、ひとりだけ。
勝利にはしゃぐ顔に混じって、
青ざめた顔でぶるぶる震え、今にも倒れそうなガキがいた。
(……どういうことだ?)
そこに飛鳥が飛んできて、おれの疑問に答えてくれた。
「……見つけたぞ! 犯人めっ!」
飛鳥の手刀がガキの手にした「おもちゃの剣」を払いのけ、
「ガシャン」と床に落とした途端に暴走ロボットたちは止まった。
(どうやら制御装置の部品が落下のショックで壊れたらしい)
「観念しろ、テロリスト! おまえを現行犯逮捕する!」
かくしてお縄についた犯人。
子どもみたいに低身長で、ぐるぐるメガネを掛けた野郎は、
電磁ロープで縛られてなお、落ち着く素振りをまるで見せずに、
噛みつくようにわめき続けた。
「よくも……よくも、ボクのマシンを! 『ブル1号』を壊したな!」
——ちくしょう、なにがヒーローだ!
——おまえらだって、おんなじだ!
——あの『いじめっ子たち』と同じだ!
——寄ってたかってボクのマシンを……笑って叩き壊すんだ!
涙浮かべて怒りに燃えて、なんだかワケ有りみてーだが、
にしても「暴走ロボ」はダメだろ。
周りに迷惑かけ過ぎだ。
いじめられっ子のロボットおたくは最後に大きな声で叫んだ。
「ボクは……ボクは、『天才』なんだ! ボクのすごさを無視するなんて、こんな社会は腐ってる!」
……聞くに堪えない戯れ言なのに、そこだけはおれの胸に刺さった。
(おまえも『認められてぇ』んだな……)
パトカーがやってくる前に、おれは犯人に言ってやった。
「まあ、なんだ、反省しろや。まだ若いんだ、立ち直れるぜ?」




