2-12
(……よせやい、やめろよそういうの)
これは「ヒーローショー」じゃねぇんだ。
いくら応援がんばったって、勝つのは結局、強い方。正義が勝つとは限らねえのさ。
(だいたいなぁ。おれはああいう『うるせーガキ』が、とにかく嫌いなんだって……)
「がんばってー!」
「まけないでー!」
つぎの一撃を繰り出してくる、敵の様子をうかがいながら、
(ちっ、乗り気じゃねんだがなあ……)
おれは自分に言い訳をして、本部の千夜に通信をした。
「おい、千夜公聞こえるか! 『アレ』よこせ! 『カタナ』だよ! とにかくカッコいいやつな!」
「なによ、ひと使い荒いわねえ……パンチでじゅうぶん勝てるじゃないの」
呆れた声で応える千夜は、まったく乗り気じゃなさそうだった。
「でもほら見ろよ、ギャラリーだ! キッズがおれを応援してる! いいとこ見せてやりてぇだろう?」
「だったらもっと安い武器でも……」
「わかってねえなぁ、おめえはよ!」
敵の突撃さらにかわして、おれはこんこん説教垂れた。
「ただ勝つだけじゃあダメなんだ。ヒーローってのは『アコガレ』だ……せめて子どもの前だけでもな、カッコよくなきゃいけねぇんだよ!」
「そう。だったら使いなさいよ。月末泣いても知らないからね」
「月末のおれに言ってくれ!」
「バカねぇ。30ポイントよ」
高く掲げたおれの右手を、「ブシューッ!」っと白い蒸気が覆う。
現れたのは日本刀。
——きれいサッパリ・すっぱりソード!
カチャリとかざすその刀身を、キラリと宙に輝かせれば、キッズのテンションどっと沸く。
「それだよそれ、いい反応だ! いいか見とけよ目に焼き付けろっ!」
メンッ! メンッ!
メンッ、ドウッ、コテーッ!




