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暴走ロボを片づけるうち、いつしかおれの足はモールの中心部までたどり着いていた。
「憩いの広場」と書かれたそこは、建物の中を縦にくり抜く広々としたフリースペース。
各階を繋ぐエスカレーターに人影はパタリと絶えていたが、
——よく見れば、一人だけ。
強化スーツを着たヒーローが、ぐったり壁に寄り掛かっていた。
見るからに、ボロボロだ。
誰より早く駆けつけて、誰より早くやられたらしい。
「……ずいぶん無茶しちまったらしいな。おい、自力で立てそうか?」
近づいて、話しかけると、そいつは意識も途切れ途切れに、うわごとのようにつぶやいた。
「行かないと……負けるわけには……」
(あんたもとことん損なやつだな)
おれはそいつのそばにかがんで、聞こえるように答えてやった。
「交代だ、後は任せろ」
——「あいつ」の相手はおれがやる。
辺りがふっと暗くなったのは、上の階からこちらを目がけて一直線に飛び降りてきた、巨大な影のせいだった。




