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「……まあ、わかればいいんだよ。おれもおまえが嫌いじゃないよ。ちゃんと仲良くしていきたいさ」
それを聞くなり飛鳥の顔は、雨が上がった青空みたいにパァっと一気に明るくなった。
「ほ、ほんとうか! 仲良くなって、正義のことを話したりしたいか!」
「正義のことは、まあ、置いといて……」
——まずはお互いの「趣味」とかそういう、当たり障りのないところから。
「シープマン、キミの趣味はなんだ?」
「おいおい、直球ストレートだな。趣味は……そうだな、『パチンコ』と、あとは『絵』だ。ヌードを描く」
「ヌードだと!? ハレンチだ!!」
……声がでけえよ、びっくすりするぜ。
なんでいちいちハイテンションで、明るくなったり暗くしょげたり、派手な反応ばかりするんだ?
(充のやつはなにをどう見て『冷静沈着』とか言ったんだ??)
「……ハレンチじゃねえ、芸術だ」
一応、そこは訂正しとこう。
「……でも、女性のヌードだろう?」
が然興味が湧いてきたのか、身を乗り出して顔を寄せてくる飛鳥に説明しようとした時。
「ビーッ、ビーッ」と警戒音が、飛鳥の腕の装置から鳴った。
「……シープマン、大八木警視だ」
顔つきがすぐに変化したのは、さすがに高いプロ意識だった。
「このエリア内に『敵』が出た」
——「暴走ロボット」複数体だ。
「やれやれ、おれたちゃオフもねぇのか」
本部の千夜にも即、連絡。
おれと飛鳥はすぐ席を立ち、ひと目につかない路地に走った。
「おい、千夜公。聞こえてんのか?」
さっきからずっと返事もせずに、マイクの向こうで押し黙っていた千夜の声はめちゃ不機嫌だった。
「……なによ。わたしも今日はオフなの。デートのつづき楽しみなさい」
「ヘソ曲げんなよ、妬いてんじゃねぇ。ほらほら、さっさと『変身』だ!」
「気が乗らないけど、5ポイント」
どこかに公衆電話はないか?
ないならトイレの陰で「変身っ!」
「ブシューッ!」っと、
白い蒸気がトイレの陰から一気に周りに噴き出した。
「いくぞシープマン、敵は近くだ!」
もたもたしているおれに先がけ、
青いフリフリワンピ姿の飛鳥はすでに飛び出していた。




