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絶対無職★シープマン  作者: taro_hanabusa
2.休日に予定なんてねぇ
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2-6


それから一時間と経たずに。


おれは飛鳥《アスカ》と二人して、カップルたちでにぎわう都心のショッピングモールを歩いていた。



「さあいくぞ、シープマン! わたしについてこれるかな!」


飛鳥《アスカ》の歩行速度は速い。

しかも背筋がピンとしていて、体の軸がまるでブレない「達人」みたいな歩きするから、ポニーテールの髪をくくったリボンも居心地わるそうだった。


「なあ、飛鳥、もっとゆっくり……これじゃあ歩行訓練だ!」


「だらしないぞっ、シープマン! 『デート』はまだ始まったばかりだ!」


なんだかすごく楽しそうだが、

デートがなにかわかってんのか??


きびきびと歩きながら飛鳥《アスカ》は、手首の電子モニターに向けて、逐一なにか報告していた。


「こちら飛鳥《アスカ》。ヒトヒトマルマル、第一目標地点到着」


——これより潜入任務に移る。


なんの作戦かは不明だが、付き合わされるこっちとしては、けっこうたまったもんじゃない。


そのくせプランは単純で、健全かつ「超」退屈だった。


……あのなぁ、ひとつ覚えとけ?

買う気もねぇのに店を回ってぶらぶら「ウィンドゥ・ショッピング」とか、

男がいちばん嫌うやつだぞ!

(そもそも、おれ、買う金《カネ》ないし……)


飛鳥のプランによるとお次は、

「おしゃれなカフェでパフェ」らしかった。


「うむ。いいぞ、予定通りだ!」


カフェの手前でうなづいて、大股歩きで店に突入。

脇目もふらず一番奥のカップルシートを占領し、真正面におれを座らせた。


「なんだよ、やけに手際がいいな」


「事前にシュミレートしてきたんだ♪ さあ、見てろ、わたしはここで一番流行《はやり》の『チョコミント・パフェ』を頼んでみせる!」


「……すみません、お客さま。『チョコミント・パフェ』は売り切れでして」


「な、なんとっ! 予定変更だ……!」


声がでけえよ、驚きすぎだ。

店員さんもびっくりしてるぞ。


代わりに出てきたイチゴチョコ・パフェを、すべての面から均等になるよう、フォークで崩して食べながら、


「だが仕方ない、これは仕方ない……」


飛鳥はぶつぶつつぶやいていた。



(か、か、帰りてぇ〜〜〜〜……)



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