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絶対無職★シープマン  作者: taro_hanabusa
8.絶対無職★シープマン
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150/155

8-14



彼は、


「ああ……」


と言ってうなづき。



——無理《ムリ》だぞ。



あっさり言った。



「そうか。ははは、当たり前だな……」


軽口を叩いたつもりなのに。

乾いた笑いは小さくなって、もう二度と笑えないような、つらい悲しみに変わっていった。



「……やはり、わたしのような機械は『ひとりの女』として見れないか?」


「困らせない」と言ったそばから、駄々をこねるとはみっともない。


だけど幸い、今の彼にはわたしの表情《かお》は見えてなかった。



「……こんなに好きになった相手は、キミが生まれて初めてなんだ」



……もう少し考えてくれないか?


……千夜《チヨ》さんのことが好きなのか?



声色だけは隠しきれずに、涙声になってはいたが。


(……わたしはただのサイボーグ)


こんな時、人間の少女のように泣けたらどれだけよかったのだろう……。



うつむいて涙を待っていると、

彼の手が、わたしの髪に。

そっとやさしく掛けられた。



「おまえはかわいい女だし、千夜《チヨ》と比べてなんていねぇよ」



……だけど、おれには夢があるんだ。


人生を、賭けた夢。


誰かを抱きしめて進めるほど、この道は、甘くない。


おれだけの、戦いだから。

「巻き込まねぇ」って決めてんだ。


「この夢が、叶うまで。おれは誰とも付き合わねぇ」



——ごめんな、飛鳥《アスカ》。泣かせちまって……。



彼の言葉に嘘はなく。

それが痛いほどにわかったから。


「うん……」


わたしは受け容れた。





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