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絶対無職★シープマン  作者: taro_hanabusa
8.絶対無職★シープマン
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139/155

8-3



(彼に会いたい……)


という想いと、


(会ってもいいのか……)


という迷いが、わたしの中で錯綜《さくそう》していた。



できることなら、すぐにでも。

怪我《ケガ》の様子を確かめたい。


(……だが、もしかすると彼は『わたしとの面会を望んでいない』のでは?)


無音の月日が経つにつれ、そんな不安も膨らんでいた。



——わたしが彼に会いたいように、向こうもわたしに会いたいのなら。



(どうして《《彼の方から》》未《いま》だに連絡のひとつもないのだろう……)



まごまごしている間にも、身辺はどんどん慌《あわ》ただしく、否応《いやおう》もなく変わっていった。


まず部署異動を命じられ、

「文書保管室」を抜けたわたしは元の「刑事課」に戻ることなく——


来期新たに発足《ほっそく》される、「サイボーグ・ポリス・チーム」のリーダーに選ばれる運びとなった。


選任理由は即席で、「対テロ作戦におけるめざましい功績」を賞してとのこと。

警視総監じきじきに、わたしを評価しているという。



——危険なテロ組織に潜入し、《《たったひとりで》》戦い抜いて、国を守った若き英雄。



記者会見のカメラの前で、そんな紹介を受けたわたしは真面目な顔で固まっていた。


(どんな時にも冷静な、『史上最高の警官』だって?)



スカイ・ヴィジョンに映し出された、わたしは最低にみじめだった。



(これが『評価』、これが『功績』……)



「彼」が聞いたら笑うだろうか?



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