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マンダーラとの戦いで、両目に深い傷を負ったため。
シープマンは、その活動を「無期限休止」することとなった。
とはいえ、元より無名の彼が、
ひっそり姿を消したところで世間に知られるはずもなく。
——正当な、評価もされず。
時代の波に押し流されていくのは仕方ないことだった。
あれからひと月経った今では、一連の隕石騒ぎさえも、すでに過去の話題と化していた。
(構わない。それでいい……)
「すべては『あいつ』の望んだことだ……」
仮設庁舎の低い窓から、ボロボロになった都心を見つめ、
大八木警視《《正》》は呟いた。
(初めから何もなかったように、また元通りになるように……)
「元通りなど、なるはずもない。今回の犠牲は大き過ぎた……」
人員補充の急にあたって、肩書きばかりの昇進となった自身の役職を恥じるように。
事件以来、警視正は、シープマンの話を避けてきた。
わたしが何を尋ねても、「療養中だ」と言うばかり。
ただその口振りから察するに、外科手術による治療段階はひとまず経過しているらしく。
近頃は自宅のビルに戻り、静かに暮らしているようだった。




