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絶対無職★シープマン  作者: taro_hanabusa
7.絶対無敵★シープマン
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136/155

7-26



……世界ってのは、人間《ヒト》ってもんは。


離れて見れば、こうも綺麗《キレー》だ。


わるいヤツらにダメなヤツ、中には色んなヤツがいるけど、

身を寄せ合って、みんな生きてる。


だから嫌《キラ》いにならないでくれ。

人間を見捨てないでくれ。


みんな弱くて身勝手で……だけど絵に描く価値がある。


(綺麗《キレ—》な部分を持っているんだ……)



普段じゃ絶対《ゼッタイ》言えないことを、気づけばすらすらと話していた。

ダメダメなおれの中にもきっと、そういう部分はあるんだろう。


(ちゃんと伝わってくれたかなあ……)


不安になったおれの体を、飛鳥《アスカ》の固い腕が抱きしめた。



「ああ、そうだな、この景色……いつまでも覚えておくとしよう」


「もし忘れても平気《ヘーキ》だぜ。何度でも、絵に描いてやる」



——見えなくっても、わかるんだ。



「うむ……それは、楽しみだ……」


飛鳥《アスカ》の喉《のど》がちいさく鳴って、声音《こわね》が変わったような気がした。


「帰ろうか、シープマン。キミの家《うち》に……あのビルに……」


「ああ、そうだ……みんな待ってる……」



その時、不意に冷たいものが、

壊れたマスクの割れ目に染みて、おれの頬《ほ》っぺを少し濡《ぬ》らした。



サイボーグが泣くわけもなし、

それはたぶん、気のせいか……



——空気中の水蒸気だろう。






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