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絶対無職★シープマン  作者: taro_hanabusa
7.絶対無敵★シープマン
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132/155

7-22



「ムズカシーことは理解《ワカ》んねぇ……」



——だけど、おれには「友だち」がいる。



バカでもクズでも無職でも。


……叶《かな》わねぇ夢《ユメ》、抱《かか》えていても。


まだこの世界にはたったひとり、

おれの才能を見捨てないで、認めてくれてるヤツがいる。


そいつの夢はヒーローなんだ。

おれとふたりでやるヒーロー。


だから、おれは戦うんだよ。


この先も。

どんな敵とも。



「そうか……きみは幸せだ……」


答える声はか細くて、ほとんど聞き取れなくなっていた。



「なあ、飛鳥《アスカ》、あいつの仮面……」



——仮面をとってやってくれ。



「……心得《こころえ》た」


飛鳥《アスカ》の手が、おれを離れて、ヤツの仮面を剥《は》がしにかかる。


(あんた、どんな顔してるんだ?)


もちろんおれには見えなかったが、掛けるべき言葉はわかっていた。



「あんたはすごい、偉いやつだよ。たったひとりでよくがんばった」



——敵になりたくなかったぜ……。


——そうか、わたしは残念だ。



きみの友情を受け取るには、わたしは歳をとりすぎた……。



「さらば、我《わ》が友、シープマン……」



遺言のようにそう言ってから。



「ふ、ふふふ……『シープマン』か。覚えやすくて良い名だな」



最後に人間らしく笑って。


かつて超人だった男は、ついに静かにこと切れた。



飛鳥に聞いたところによると、不思議なことにヤツの体は、

死の瞬間にさらさらと、砂に変わっていったという。



跡には身に纏《まと》っていた布と、鋼鉄の鎖《クサリ》だけが残った。



そう、たったそれだけが……。






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