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だんだん息も絶え絶えになり、
何度も何度も咳き込みながら。
マンダーラは、話し続けた。
「我は……いや、《《わたし》》はそれを、国家機関にいた時、知った……」
傲り高ぶる支配者たちの、腐るところまで腐った世界。
(歪な世界の構造を、誰かがここで立て直さねば、人類はいずれ滅んでしまう……)
わたしはそれを許せなかった。
なんとしてでも食い止めたくて、方々《ほうぼう》に声かけ訪ね回り、良き理解者を募ろうとした。
——だが、誰も、誰ひとり……。
「わたしに耳を貸す者はなく……人々はわたしの元を去った。孤独になったわたしはそこで、あらためて己が無力を知った……」
絶望は、憎しみになり。
やがて凶悪な意志を持った。
(こんな世界はすぐにでも、滅びてしまうべきなのだ……)
——わたしの願いを聞き入れたのは、宇宙に輝く凶星。
「……後は知っての通りだろう」
すべてを語り終えたのか、力なく、声を落とし。
萬田満夫は静かになった。
命の灯と情熱の火が、公明正大に生きた男の体から消えようとしていた。
だが、間際——
最後に何を考えたのか、おれに向かって問いかけてきた。
「……聞かせてくれ、シープマン」
——真実を知ったきみは今、なおも戦うつもりでいるか?
「こんな愚かな人類と、救いようのない世界のために……戦う価値は見出せるのか?」
おれは、正直に答えた。




