7-17
「うおおおおおおお……!!!!!」
(球が重い……!)
予想以上に威力があって、うまくバットを振り抜けない!
歯ぁ食いしばって脚を踏みしめ、堪えているのが精一杯で、
(これじゃあ、せっかくブチ当てたのに、腕ごと持っていかれちまう!)
——チクショウ、もっと、もっとパワーを!!
……だけどもう、限界だった。
やれるだけのことは全部やった。
(おれにはもう、もうなにも……『引き出し』なんて残っちゃいない……)
諦めかけた、その刹那。
ドームに不思議な「声」が響いた。
「羊一……おまえならできるっ!」
飛鳥の無線のスピーカーから、最大音量で聞こえてくる、
——その声を、耳にした時。
見えなくなったおれの目に、熱い涙が込み上げた。
(充……おまえ、無事だったのか……!)
合わせておれの無線にも、なつかしい声が飛び込んでくる。
「奈良部くん、がんばって!」
「羊一さま、ファイトですわ!」
充に加えて千夜にベル、今ここにいないおれの仲間が、みんなしておれを応援してる……。
(どいつもこいつもなんだってんだ……そんなにおれが心配なのか?)
……おれを誰だと思ってやがる。
最後の力を振り絞り、
すべての想いと願いを込めて、
おれは大声で叫んでいた。
「おれは……『無敵のシープマン』だぜっっっ!!!」
(オラアァアァアア!!! 食らいやがれッッッッッ!!!)
——宇宙へ帰りな、虚界球!!!




