121/155
7-11
「しっかりしろっ! シープマン!」
やっと聞こえた飛鳥の声に、おれは必死で問いかけた。
「おい飛鳥、どうなってる! おれはいったいどうなったんだ!」
そんなに大声を出さなくても、飛鳥はおれのすぐそばにいた。
「……マスクを半分、潰されている。命があるのが奇跡だろう」
自分の顔に触れてみて、事態はなんとなく飲み込めた。
おれは「光」を失った。
もう二度と、目は使えない……。
「……マンダーラは?」
「待っている。キミが再び立ち上がるなら、今度こそトドメを刺すつもりだ……」
飛鳥の声には覇気がなく、心はすでに折れかけていた。
「シープマン、もう立つな。キミは充分よくやった……」
——わたしたちは、敗けたんだ……。
受けとめざるを得ない現実が、ズシリと肩にのし掛かる。
(もうダメだ……)
(諦めろ……)
そんな弱気な自分の声も、頭の中に響いている。
……だけど、だったら、なおのこと。
おれは是が非でも立ち上がって、戦わなくちゃいけなかった。
「手も足も、まだ動く。メソメソしねーで考えろ……」
……野郎にひと泡ふかせるんだよ。




