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まさか「逃げる気」なんじゃないかと警戒するおれの予想は、意外な形で裏切られた。
マンダーラは空に手を伸ばして、あらん限りの声で叫んだ。
「うおお……来たれ! 我が力!」
——今こそ我と「ひとつ」にならんッ!
雲ひとつない空に向かって、なにやら宗教めいた祈り。
(なんだ、錯乱しやがったのか?)
最後の最後で神頼みかよ。
まったく、拍子抜けさせてくれる。
「……とっとと終わらせちまうとするか」
たが、踏み出したおれの一歩を、
飛鳥の叫び声が引き止めた。
「……シープマン、気をつけろ!」
——レーダーに……「なにか」来る!
「ああ……?」
再び空を見た時。
「その物体」の存在は、もう肉眼ではっきりとわかるレベルの距離まで近づいていた。
——グオゴゴゴ……!
空気の摩擦。
圧迫感に肝が潰れる。
おれの頭上を覆い尽くした「まっ暗闇」の正体は……
大きさも、質量も、
なにもが途方もなくデカい……
あまりに巨大な「球体」だった。




