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千夜がNOVAから聞き出した、
「限界を超える方法」は、
——Cポイントの「前借り」だった。
NOVAからもらえるポイントは、ひと月決まって「1000ポイント」。
持ち越しも、貯蓄もできないこの「上限」を超えるには、
「来月分の1000ポイント」を使わせてもらう他になかった。
……だが、この「1000ポイント」は同時に、シープマンのボディが一時に蓄えられるパワーの限界。
無茶な前借りをした結果、限界以上の負荷の掛かったボディがどうなってしまうのかは、NOVAにすらわからないようだった。
(最悪、おれがぶっ潰れても、飛鳥がそばにいてくれる……)
マンダラ野郎と刺し違えても、飛鳥のジェットで運んでもらえばここから脱出くらいはできる。
この悪党を倒したやつが、「どこの誰だかわからない」なら、
きっと充にだって余計な迷惑を掛けることもない。
(だから死ぬ気で戦える。心置きなく戦える……)
死が目の前に迫っていても、不思議と静かな心境だった。
……たまにあるんだ、こういうの。
ここ一番の勝負を前に、心の奥に火が灯る。
どんなに体が疲れていても、どんなに状況が深刻でも。
自分を支えてくれるなにかを、確かに感じとれる状態。
すべての力を出し切ることに、なんのためらいもない状態。
(……知ってるぜ、そういうの)
——「ベスト・コンディション」ってやつだろ?




