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魔珠  作者: 千月志保
第13章 光の柱
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光の正体(1)

「無論魔術兵器は里に回収されてないのですが、試作品のようなものは残っていました。と言っても、残っているのは容器と容器を維持する程度の少量の魔珠のエネルギーだけですが。大半のエネルギーは兵器本体に移してしまったので」

「なるほど。そこに何らかの手段でエネルギーを補う、あるいは定着させることができれば。いや、エネルギーでなく、魔力でもいいかもしれない。だが、その場合は大量の魔力を容器に封じる必要がある」

「博士の推論に基づくと、その容器があの光の発生源になるますよね。ということは、容器はあの光の柱の上または下にあるということですよね」

「確認しに行きませんか?」

 アラバスの発言を受けてスイが口を開いた。

「空に浮かべるよりは、海中に沈める方が容易ですし、見つかりにくいでしょう。ですから、海中にあると思います。魔力が感知できれば魔術で水上に引き揚げることも可能なのでは?」

「確かに。水上に引き揚げてその姿が見えれば、術式の解除作業もしやすい」

 レヴィリンが同意した。

「決まりだな。残り時間はどうかね?」

「はい。あと三十分といったところです」

「あまり時間はないな。急ごう。行くぞ」

 近くにいた魔術師から聞いてレヴィリンは早足で船室を出た。その魔術師の他に二人魔術師がレヴィリンに続いた。

「私たちも行きましょう」

 スイに声をかけられてアラバスが頷く。


 光の柱の横に船を着ける。波は穏やかではない。

 仄暗い水中をのぞいてみる。きらりと何かが光った。

「あれではないでしょうか」

 スイが水中を指差す。一同がしばらく目をこらして見ていると、スイの指差した方向に確かに何か光ったのが見えた。

「確認できた。引き揚げるぞ」

 レヴィリンが水面に手をかざした。ぼうっとしか見えていなかった光がだんだんくっきりと大きくなって、ゆっくりと浮上してくる。

 ざぶんと水しぶきが上がり、光がその正体を現した。

 一メートル直径ほどの球体だった。

「魔術兵器の試作品とおっしゃってましたよね」

「いや。これは試作品として作成した者で間違いないだろう。ただ質量がおかしい。魔力だけではない。他の何かがこの中にあるような。容器が膨張しているのもそれが原因と思われる」


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