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しばらく歩いて行くと一軒の空家に辿りついた。
「ここはね。彼女と逢う時に使っている場所なんだけど、いい?」
宋清の言葉にボクは頷いて言った。
「食べ物とかは一切不要な身体だから気を遣わなくていいよ」
「わかったよ。明日の昼過ぎに迎えに来るよ」
宋清はそう言って帰っていった。
恋人との逢引の場所なんてボクに教えてどうすんだ?
その日の夕暮れ、玄関の鍵を開ける音がする。どうせ宋清が来たんだと思い放っておく。部屋の電気がついた。
「あらやだ。真っ暗にしてどうしたの?」
知らない女だ!
「私の名前は李月麗。ここは灯りがついていても怪しまれないわよ」
「ボクはシューティングスター。李さんは宋清の彼女さん?」
「そうよ。それから奥の部屋にベットがあるからそっちで寝たほうがいいわよ」
李月麗はそう言ってテーブルに酒やら食べ物を並べていく。
若い恋人たちの逢瀬の場所にあるベット。そんなところで眠れるわけねえだろ。五十歳独身男には刺激が強すぎる。
「お気遣いありがとう。別に道端でも眠れるからこのソファでも十分だよ。それより何の用?」
「あら、こちらの魂胆は……」
李月麗の言葉を最後まで聞かずにボクは胸ポケットから流星の涙を取り出して彼女に渡した。
「へえ、綺麗な石ね」
どうやら李月麗も流星の涙の能力者ではないようだ。
ん?
流星の能力者だとどうなるんだろ。




