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ボクと宋清は城陽大学のキャンパスに到着した。この時代のジョーヨーは城陽というそうだ。エイショー基地は永昌基地というらしい。
「李老師と周老師、遅れて申し訳ございません。シューティングスターをお連れしました」
宋清が二人の男に僕を紹介する。
「はじめまして。この大学で気功術を教えている李月秋だ。それでこっちが……」
李老師が周老師に挨拶を促す。
「私もこの大学の教授だ。専攻は歴史学だ。それで流星の涙は?」
周老師はどうやら流星の涙にご執心のようだ。
「おい、雷。子供じゃないんだ。ちゃんと挨拶くらいしろ」
李老師が周老師を諌める。
「流星の涙だぞ。流星の涙なんて……」
周老師が興奮しているので、ボクは胸ポケットから流星の涙を取り出して言った。
「別にいいですよ。ボクはこの世界の人間ではないし、それにこれは流星の涙の能力者に渡すまでの間、ボクが預かっているものですから……」
「おお、これが流星の涙か。美しい。非常に美しい」
本当に子供みたいにはしゃぐ周老師に呆れ顔の李老師。
「ボクの名前は■■■。ごめんなさい。この世界だと発音も表記もできないんですよ。便宜的にシューティングスターと名乗っています。よろしくお願いします」
「実はな。お前さんに頼みがあるんだが、話だけでも聞いてくれんか?」
李老師は僕の顔をマジマジと見る。
「どうせこの世界では用無しなのでどうぞ」
じゃあ、元の世界なら忙しい身だったかというとそうでもない。五十歳独身の住所不定で定職についていないボクが忙しいことなんかなかった。誰にも頼られず人知れず樹海で朽ち果てていったのだ。他人に頼られるなら何でもやる。
「実はこいつ周恩雷は流星の涙の件で政府関係者から追われている。お前さん身代わりになってくれんか?」
ボクと周老師は歳恰好こそ近いが全然顔が違う。
「顔がこん……。まさか整形しろとでも?」
李老師と周老師は静かに頷く。
マジか……。
「構いませんよ。この顔にも飽きてきたところですからね」
ボクは笑いながら李老師に言った。
「お前さんにはすまないな。では、早速だが明日またこの時間に来てくれ」
李老師の言葉にボクは頷く。今日のところはボクは宋清の家に泊まることになった。宋清の家に向かう途中でボクに宋清が言った。
「僕の父親は政府の官僚なんだけど……。大丈夫?」
「ハハハ、大丈夫なわけないだろ。どうにかしろよ、宋清」
宋清の言葉にボクは半ギレで答える。整形の件といい、父親が官僚だなんてボクとはまったく関係ない世界の人間だ。




