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この声、喋り方⋯⋯。
聞き覚えがある。
誰だ?
この二人はあの洞窟のことを知らない⋯⋯。
この女とは以前、ボクは会っている⋯⋯。
あっ!
女の方はわかった。
「それでですね⋯⋯。ボクも協力したいんですよ」
ボクは素知らぬ顔で宋清の顔をした男に告げる。
「助かります。では、楽ちゃんのいる第二部隊にご助力ください。海秋基地まで兵に送らせます」
宋清の顔をした男にそう言われボクは司令室を出た。
周恩楽を楽ちゃんと呼ぶ間の人物⋯⋯。確か宋清も楽ちゃんと呼んでいた。男の方は見当がつかねえ。
ボクは軍の車で海秋基地に向かっている。運転するのは劉軍曹という軍人。
ん?
なんでこの軍人さん、政府軍のネームプレートしてんの?
アレ?
そういえば壇上基地の軍人さん達もみんな政府軍のネームプレートしてた⋯⋯。
これって、もしか⋯⋯⋯⋯、いやまさかね⋯⋯。
そして、海秋基地の司令室へとボクは通された。そこにいたのは、今のボクの顔のオリジナル、周恩楽であった。
「はじめまして、周恩君さん。まさか父に腹違いの兄がいるなんてって疑ってました。ごめんなさい。間違いなく私の親族ですね」
周恩楽はボクの顔をまじまじ見ながら苦笑した。
そりゃ、ソックリだろうね。
君の顔をモデルに整形されたんだから⋯⋯。
ボクも別の意味で苦笑いをする。
「周司令、聞きづらいことを一つ質問してもいいかい?」
ボクの言葉に周恩楽は静かに頷く。
「答えづらい質問であれば無視してもらってもいい⋯⋯。壇上基地の兵士もここの兵士も政府軍のネームプレートをしているんだが⋯⋯」
周恩楽はボクの言葉に黙り込んだまま。
「もし何らかの作戦であれば政府軍のネームプレートは外した方がいいと思うよ」
ボクの言葉に周恩楽は意を決して口を開く。
「おじさん、実は政府軍の特別作戦なんですよ」
「特別作戦?」
「最近活発になっている民主派を掃討する計画⋯⋯」
周恩楽はそこまで言って言葉を濁す。
「だったら、なおさら敵に不審がられるのはどうかな」
敵って、もちろんボクのことだけどね。宋清と宋麗がニセモノの時点でボクにとってはこの集団は敵対勢力だ。




