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Ⅵ 破壊 -15
「よかったな」
ナナがニヤニヤと信の顔を覗きこむ。
「お前の息子だってよ」
信はうるさそうに手を振って、ナナの鼻を叩いた。
「当たり前だろ。あいつは生まれた時から、俺の息子だ」
騒ぎの中心から少し離れたところで、信とナナ、隼は昂たちを見ていた。三人は間に合わなかった。双子を見つけた時は、もう騒ぎが起っていたのだ。
「俺たちが何もしなくても、昂は知っていたみたいだねぇ」
隼が呑気にそう言うと、ナナは頷いた。
「まぁ、いいじゃねぇか。大した被害が出ずに、止められたんだし。コウも姫さんも無事だった」
話を終わらせようとするナナに、隼は気にせず続けた。
「山の神の子を止められたってことは、昂がやっぱり太陽王の子だからかなぁ」
ナナは固まり、信は隼の顔を見ると、ニッコリと微笑んだ。
「二人と通じ合っていたからだろ」
そう言って、踵を返した。
「おい、どこに行くんだよ!」
慌ててナナが呼び止める。
「針森に帰る」
そう言って、振り向きもしない。
「コウは?あいつ、重症だぞ!」
「命に別状はないんだ。ちゃんと帰って来るさ」
「おまえなぁ」
そう言って、ナナも後を追う。
残された隼は、ぶるっと体を震わせた。
「あれが、悪魔の微笑みか。怖かった……」




